「喉が渇いていないから、まだ大丈夫。」
そう思っている方は少なくありません。しかし実際には、熱中症は喉の渇きを感じる前から始まっていることがあります。特に高齢者では加齢によって喉の渇きを感じる機能が低下し、自覚がないまま脱水が進行するケースもあります。
私は歯科医師として診療の中で、「最近、口が乾く」「唾液が少なくなった」「口の中がネバネバする」といった相談を受けることがあります。これらは単なる口腔トラブルではなく、体内の水分不足を知らせるサインである可能性があります。
熱中症の初期に現れやすい7つの危険なサイン
次のような症状があれば注意が必要です。
・口の中がネバネバする
・唇や舌が乾燥している
・尿の色が濃く量が少ない
・めまい、立ちくらみがする
・頭痛や強い疲労感がある
・筋肉がつる、足がつりやすい
・汗が出にくい、または異常に多い
これらは脱水や熱中症の初期症状である可能性があります。症状が軽いうちに水分補給と涼しい場所での休息を心がけることが重要です。意識障害や自力で水分が摂れない場合は、速やかに医療機関を受診してください。
歯科医師が注目する「口の渇き」
唾液は、虫歯や歯周病を防ぐだけではありません。口の中を清潔に保ち、食事や会話を助ける大切な役割があります。
脱水になると唾液の分泌量が減り、口が乾燥します。さらに口臭や虫歯、歯周病のリスクも高まりやすくなります。
つまり、口の渇きはお口だけの問題ではなく、全身の健康状態を映す鏡ともいえるのです。
今日からできる熱中症予防
・喉が渇く前に、こまめに水分を補給する
・外出時だけでなく室内でも水分を意識する
・大量に汗をかいた場合は適切な塩分補給も行う
・エアコンを適切に使用し、室温を管理する
・口の乾燥が続く場合は、よく噛んで食べたり、唾液腺マッサージを取り入れる
特に高齢者や小さなお子さん、持病のある方は、自覚症状が出にくいことがあるため、家族が声をかけ合いながら体調を確認することも大切です。
まとめ
今年も厳しい暑さが続いています。熱中症は決して屋外だけで起こるものではなく、室内でも発症することがあります。
「喉が渇いていないから大丈夫」という思い込みは危険です。
**口の渇きや唾液の変化は、体が発している小さなSOSかもしれません。**毎日の小さな変化に気づき、早めの水分補給と適切な暑さ対策を心がけることが、熱中症予防につながります。
歯科医師の立場からも、お口の健康は全身の健康と深く関わっています。この夏は、お口からのサインにもぜひ目を向けてみてください。


コメント