その頭痛や肩こりは、実は食いしばりが原因?歯科医師が教える5つの対策

予防

頭痛や肩こりは食いしばりが原因?歯科医師が教える5つの対策

頭痛や肩こり、朝起きたときの顎の疲れが気になる方へ。歯科医師が食いしばりとの関係、日常でできる5つの対策、歯科医院に相談する目安を解説します。

頭が重い。肩がガチガチにこる。朝起きたときから、顎のあたりが疲れている。

そんな不調を感じたとき、あなたはどこを気にしますか?

首を揉む、肩を回す、湿布を貼る。もちろん、それらで楽になることもあります。しかし、何度も繰り返す不調があるなら、少し視点を変えてみてください。

もしかすると、無意識の「食いしばり」が関係しているかもしれません。

歯科医師として長年診療に携わってきた経験から、お伝えしたいことがあります。歯は食事をするためだけのものではありません。顎の動きや周囲の筋肉、毎日の生活習慣とも深く関わっています。

今回は、見落としがちな食いしばりのサインと、日常生活で取り組める5つの対策を紹介します。

1.あなたは大丈夫?無意識の食いしばり

食いしばりというと、歯を強く噛み締める姿を想像するかもしれません。しかし、問題は自分で気づかないうちに起きていることです。

例えば、パソコンに集中しているとき。運転中に緊張しているとき。仕事や家事で気持ちに余裕がないとき。

気がつけば、上下の歯が触れ合っていませんか?

通常、食事や会話をしていない安静時には、上下の歯の間にわずかな隙間があるのが自然です。歯を長時間接触させ続ける習慣は、顎の筋肉に負担をかけることがあります。

また、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりは、自分では気づきにくいものです。朝起きたときに顎が疲れている、歯がすり減っていると指摘された、といったことが相談のきっかけになる場合もあります。

ただし、こうしたサインだけで食いしばりを断定することはできません。

2.なぜ食いしばりが頭痛や肩こりと関係するの?

顎を動かす筋肉は、こめかみや頬の周辺に広がっています。強い噛み締めや歯ぎしりが続くと、顎の筋肉に疲労や痛みが生じることがあります。こめかみ付近の頭痛に関係するケースもあります。

一方、肩こりには姿勢、長時間のデスクワーク、運動不足、ストレスなど、さまざまな要因があります。食いしばりが頭痛や肩こりの唯一の原因とは限りません。

大切なのは、症状を一つの原因だけで決めつけず、自分の生活習慣とお口の状態を一緒に見直すことです。

3.歯科医師が教える5つの対策

対策1 上下の歯を離す習慣をつくる

まず試してほしいのが、日中の歯の接触に気づくことです。

仕事中やスマートフォンを見ているとき、上下の歯が触れていたら、そっと力を抜いてみましょう。唇は軽く閉じても、上下の歯は離しておく。これを思い出すだけでも、日中の噛み締めに気づくきっかけになります。

目につく場所に「歯を離す」とメモを貼るのもおすすめです。

対策2 顎と肩の緊張をこまめにリセットする

長時間同じ姿勢で過ごしていると、顎や首、肩に力が入りやすくなります。

1時間に一度を目安に休憩を取り、肩をゆっくり回して、顎の力を抜きましょう。痛みが出るほど強く揉んだり、無理に顎を動かしたりする必要はありません。

大切なのは、力を入れ続ける時間を減らすことです。

対策3 睡眠とストレスを見直す

睡眠中の歯ぎしりや食いしばりは、意識だけで完全に止められるものではありません。

だからこそ、寝る前の過ごし方を見直してみましょう。就寝前にゆっくり過ごす時間を設け、睡眠不足を避けることは、健康的な生活習慣を整えるうえで役立ちます。

ただし、生活習慣を改善しても、睡眠中の歯ぎしりが必ずなくなるわけではありません。症状が続く場合は歯科医院で相談してください。

対策4 顎に負担をかける習慣を減らす

硬いものを長時間噛み続ける、ガムを絶えず噛む、頬杖をつくといった習慣は、顎に負担をかける場合があります。

顎の疲れや痛みがあるときは、無理をせず、症状を悪化させる動作を避けましょう。

また、歯を食いしばって重いものを持ち上げるなど、力を入れる場面での噛み締めにも気をつけてください。

対策5 歯科医院で歯と顎の状態を確認する

歯のすり減り、詰め物の破損、顎の痛み、口の開けにくさなどが気になる場合は、歯科医院で相談しましょう。

必要に応じて、歯や顎の状態を確認し、睡眠時に使うマウスピースなどが検討されることもあります。

ただし、マウスピースはすべての人に同じ効果があるわけではなく、頭痛や肩こりを必ず解消するものでもありません。症状や目的に応じて歯科医師と相談し、自分に合った対応を選ぶことが大切です。

4.こんな症状が続くときは、歯科以外の相談も大切

頭痛や肩こりには、食いしばり以外にも多くの原因があります。歯科での確認と並行して、症状に応じて医科への相談も検討してください。

特に、突然起きた激しい頭痛、手足の麻痺、ろれつが回らないといった症状がある場合は、すぐに救急医療を受けてください。

「いつもの肩こりだから」「歯のせいかもしれないから」と、つらい症状を我慢し続けないことも大切です。

5.歯を守ることは、毎日の習慣を見直すこと

歯の健康というと、虫歯や歯周病を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、歯を強く噛み締める習慣や、顎にかかる負担にも目を向ける必要があります。

今日からできることは、難しいものではありません。

仕事に集中しているとき、ふと上下の歯が触れていることに気づいたら、そっと力を抜いてみる。顎の疲れが続くなら、歯科医院で相談する。

そんな小さな行動から始めてみてください。

頭痛や肩こりの原因を決めつけず、歯と顎の状態にも目を向ける。それが、これからの健康を守るための一歩です。

歯華家365では、歯科医師の視点から、毎日の暮らしに役立つ予防の知識をお届けしています。

※本記事は一般的な健康情報です。症状の診断や治療に代わるものではありません。

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※温めることは食いしばりや頭痛の治療を意味するものではありません。使用方法や注意事項を確認し、痛みが続く場合は医療機関に相談してください。

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