歯に食べ物が挟まる原因は?同じ場所に挟まるときの注意点
最近、歯に食べ物が挟まりやすくなった方へ。歯と歯の接触状態、歯ぐき、詰め物などに考えられる原因と、フロスや歯間ブラシの使い方、歯科医院に相談したい変化を歯科医師が解説します。
歯華家365|365日の予防医療 歯科医師が教える口から始まる健康習慣
以前は気にならなかったのに、最近は食事をするたびに歯と歯の間に食べ物が挟まる。そんな変化を感じていませんか?
肉の繊維や野菜が挟まり、食後につまようじやフロスを使うのが当たり前になっている。痛みがないからと、そのままにしている方もいるかもしれません。
しかし、食べ物が挟まりやすくなったという変化には、歯や歯ぐきからの大切なサインが隠れていることがあります。
40代、50代、60代と年齢を重ねるにつれて、歯や歯ぐきの状態は少しずつ変わることがあります。大切なのは、年齢のせいだと決めつけず、何が起きているのかを確かめることです。
1.なぜ、以前より食べ物が挟まるようになるのか
歯と歯の間に食べ物が押し込まれる状態は、歯科では「食片圧入」と呼ばれることがあります。
原因は一つではありません。代表的なものを見てみましょう。
歯と歯の接触状態が変わった
歯と歯が接する部分の形や位置が変わると、食べ物が入り込みやすくなることがあります。歯のすり減りや噛み合わせの変化、歯並びなどが関係する場合もあります。
歯ぐきや歯を支える組織に変化が起きた
歯周病などによって歯を支える組織が変化すると、歯と歯の間の隙間が目立つことがあります。
ただし、歯ぐきが下がったように見えることや食べ物が挟まることだけで、歯周病と断定することはできません。歯科医院で歯ぐきや歯の状態を確認することが大切です。
詰め物や被せ物の状態が関係している
詰め物や被せ物の形、隣の歯との接触状態などが原因になる場合もあります。治療した歯の周辺だけに繰り返し食べ物が挟まるなら、その部分を歯科医院で確認してもらいましょう。
2.同じ場所に繰り返し挟まるなら要注意
食べ物が一度挟まっただけなら、食材の形や食べ方が関係している可能性もあります。
一方で、毎回同じ場所に挟まる、最近急に挟まりやすくなった、食後に歯ぐきが痛むといった変化がある場合は、原因を調べる価値があります。
食べ物が残ったままになると、歯ぐきが刺激され、炎症や不快なにおいにつながることもあります。
歯ぐきからの出血や腫れ、噛んだときの痛み、歯のぐらつきなどを伴う場合は、早めに歯科医院を受診してください。
痛みがないことだけで、歯や歯ぐきに問題がないとは判断できません。
3.挟まった食べ物を取るときに気をつけたいこと
気になる食べ物を取り除くことは大切ですが、強くつついたり、無理に器具を押し込んだりするのは避けましょう。
デンタルフロスを使う
歯と歯の接触部分や狭い隙間の清掃には、デンタルフロスが役立ちます。歯ぐきを傷つけないよう、力を入れすぎず、歯の側面に沿わせて丁寧に動かしましょう。
歯間ブラシは隙間に合ったサイズを選ぶ
歯間ブラシは、歯と歯の間に無理なく入るサイズを選ぶことが大切です。大きすぎるものを無理に押し込むと、歯ぐきを傷つけるおそれがあります。適切なサイズが分からない場合は、歯科医院で相談しましょう。
以前と同じケアで十分とは限らない
以前は問題なく使えていた清掃用具でも、歯ぐきや歯の隙間の状態が変われば、合わなくなることがあります。出血や痛みが続く場合は、使い方や器具の選び方を確認してもらいましょう。
4.40代、50代、60代から見直したい歯の変化
年齢を重ねると、歯周病の影響や歯のすり減り、過去の治療部位など、さまざまな要因が重なってくることがあります。
だからこそ、毎日の歯磨きだけで安心せず、定期的に歯や歯ぐきの状態を確認することが重要です。
特に、次のような変化に気づいたら、歯科医院で相談してみてください。
- 以前より食べ物が挟まりやすくなった
- 毎回、同じ場所に食べ物が挟まる
- 歯ぐきから出血する、腫れる
- 歯と歯の間の隙間が以前より目立つ
- 詰め物や被せ物の周辺が気になる
これらの変化だけで病気を判断することはできませんが、歯の状態を見直すきっかけになります。
5.歯の小さな変化を見逃さないために
歯は、ある日突然大きく状態が変わるとは限りません。
食べ物が挟まりやすくなったという小さな変化も、歯や歯ぐきの状態を確認するきっかけになります。
歯科医師として長年診療に携わってきた経験からお伝えしたいのは、気になる変化を年齢のせいと決めつけず、原因を確かめることの大切さです。
毎日の食事を快適に楽しみ、できるだけ長く自分の歯を使い続けるために、日々のセルフケアと歯科医院での定期的なチェックを組み合わせていきましょう。
最近、以前より食べ物が挟まりやすくなったと感じたら、まずはその変化に気づくことから始めてみませんか。
※この記事は一般的な情報を提供するもので、個々の症状を診断するものではありません。症状が続く場合や痛み・腫れなどがある場合は、歯科医院にご相談ください。

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